「新石器時代文明」という言葉に違和感を覚える読者もいるだろう。伝統的な中国考古学では、「新石器時代」と「文明」は相容れない概念であった。文字あるいは青銅器の存在をメルクマールとするならば、確かに新石器時代の中国に文明は存在しなかったことになる。しかし、civilization の字義に基づくならば、文明とは都市の存在と密接不可分の関係にある。その意味で、新石器時代の中国にすでに文明は存在したのである。
それを代表するのが、現在の浙江省にある良渚遺跡群をセンターとする良渚文明である。そこでは新宗教の創出によってヒトとモノを集めるシステムが作り出された。当時の神の姿である「神人獣面文」を描いた玉器は良渚王から各地の首長に下賜され、各地の首長は良渚王に米やその他の物資を献上した。このシステムはやがて中国各地で模倣され、新石器時代末期の諸地方文明として花開く。
本書は、そうした見通しのもとに進められている日中共同研究プロジェクトの成果の一部を収めたものである。「� 遺跡・遺物の考古学的研究」「� 動植物遺体の研究」「� 遺跡・遺物の考古科学的研究」の3部構成となっているが、これは本プロジェクトの学際的研究スタイルを如実に示している。自然科学との連携によって考古学は新たな局面を迎えようとしている。従来の伝統的考古学ではけっして明らかにすることができなかった歴史像がいま浮かび上がりつつある。
很多读者可能会对“新石器时代文明”这个词语产生困惑,毕竟传统的中国考古学认为,“新石器时代”与“文明”是不相容的概念。若以文字或青铜器的出现为标志,新石器时代的中国确实不存在文明,但从civilization的字义来看,文明与都市的形成有着密不可分的关系。从这个角度来看,新石器时代的中国确已存在文明。
其中最具有代表性的是位于现今浙江省的以良渚遗址群为中心的良渚文明。在这里,新宗教的出现使人和物向同一系统集中。描绘有当时神明形象——“神人兽面纹”的玉器被良渚王赠与各地的首长,后者则为良渚王献上稻米及其他贡品。这一系统最终在中国各地被模仿,新石器时代末期各地方文明如雨后春笋般涌现。
本书收录有中日共同研究项目的部分成果,力求从上述视角展开探讨。本书由“I 遗址、遗物的考古学研究”、“II 动植物遗存的研究”、“III 遗迹、遗物的科学考古研究”三部分构成,这些副标题如实展现了本项目跨学科研究的特点。与自然科学领域的连携将使考古学迎来新的局面,以往仅依靠传统考古学研究无法探明的历史图像如今将
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� 動・植物遺体の研究
1.中国江南における新石器時代の水田稲作 良渚遺跡群におけるボーリング探査,試掘調査とプラント・オパール分析 宇田津徹朗・田𥔎博之
2.田螺山遺跡および鍾家港遺跡から得られた貝類の印象 黒住耐二・孫国平・王永磊・宋姝
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4.浙江省良渚遺跡群より出土した木材の樹種 鈴木三男・小林和貴・大山幹成・能城修一・秋山綾子・佐々木由香・王永磊・劉斌・中村慎一
� 遺跡・遺物の考古科学的研究
1.新石器時代長江デルタ地域における稲作農耕民の頭蓋形態 岡崎健治・高椋浩史・川久保善智・Mark Hudson・陳傑
2.長江下流域の新石器時代集団の四肢骨の形質的特徴 高椋浩史・岡崎健治・朱暁汀・陳傑
3.古代中国の墓に用いられた先秦時代の朱 神谷嘉美・南武志
4.コムギ炭化種子の残存代謝物分析法の確立にむけて 西内巧・中野正貴・庄田慎矢
5.混合モデルを用いた土器残存脂質における植物質食料の寄与度の評価 庄田慎矢・鈴木美穂
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