現代の社会的不平等を分析するうえで、人種、階級、ジェンダーなどへの交差的視座は欠かせない。だが批判的社会理論としてのインターセクショナリティはいまだ形成途上にある。フランクフルト学派からブラックフェミニズム思想まで様々な理論的伝統との対話を通して、その内容・認知構造、中核となる概念や指針を明らかにする必読書。
[解説=河庚希(ノースカロライナ州立大学助教)]
【原著】Patricia Hill Collins,
Intersectionality as Critical Social Theory
(Duke University Press, 2019)
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あとがきたちよみ
日本語版への序文
第Ⅰ部 問題の枠組みをつくる――インターセクショナリティと批判的社会理論
第1章 批判的探究としてのインターセクショナリティ
第2章 批判的社会理論の何が批判的か
第Ⅱ部 権力はいかに重要か――インターセクショナリティと知的抵抗
第3章 インターセクショナリティと抵抗知のプロジェクト
第4章 インターセクショナリティと認識的抵抗
第Ⅲ部 インターセクショナリティを理論化する――知る方法としての社会的行為
第5章 インターセクショナリティ、経験、コミュニティ
第6章 インターセクショナリティと自由をめぐる問い
第Ⅳ部 インターセクショナリティの批判の鋭さを研ぎ澄ます
第7章 インターセクショナリティの中の関係性
第8章 社会正義のないインターセクショナリティ?
エピローグ
解説[河 庚希]